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僧侶になりました。

私は会社員として20代からペットの葬儀・供養に携わってきました。およそ30年でお見送りのお手伝いをさせていただいた動物たちは、5,000体を超えます。少なめに計算をしてこの数を見た時に、「こんなにも多くの動物たちとの縁があったのか!」と驚きました。
そして、旅立っていった多くの動物の精霊を想い浮かべて合掌をしていました。
そして、ふと、これから先の人生を考えた時、自分に向けた思考より、外側に向けて貢献することをしていこうと、還暦がすぐそこまで来ているところでしたが、自分が歩んできた人生を活かして満たされることはなんだろうか?と問答を繰り返したところ、余生はより深く衆生に貢献していくことという結論に至って、僧侶となることを決めました。
とは言うものの、還暦近い私が僧侶になれるのだろうか?
余談ですが、私の先祖の宗教の話をいたしますと、両親はキリスト教で、私は小さい頃から教会に通っていた、いわゆるキリスト教の2世信者でした。父方の家系は浄土真宗、母方の家系は真言宗という、キリスト教でありながら仏教にも触れる機会がありました。
還暦近い私が僧侶になれるのだろうか?先ず初めに宗派ですが、自然と真言宗と決まっていました。決まっていましたというのは、頭で考えてどうこうということではなくて、私が無の状態で心と身体と思考が一致していたというか導かれたというかそんな感覚でした。2023年1月からお寺をネット検索して、いくつかのお寺へ相談をしに足を運びました。初めに訪れた東寺真言宗寺院(神奈川県大磯東光院薬王寺)で相談させていただいたところ、同寺の昇空上人から「還暦間近の私が東寺ですとか高野山の大きい組織で修行するのは、体力的に難しい。僧侶になるということでしたら方法は他にもあります。僧侶になる方法というより、むしろ僧侶になってからの行い奈何が問われるところです。」と言う見解を示して頂きました。先に進む力を頂けることができて、僧侶になるための方向性が決まりました。
その後、いくつかの寺院とお話をさせて頂いた後、2023年3月に宗教法人姫路成田山明勝寺春日部教会心照寺にて修行(得度→受戒→四度加行)を行い、同年9月に修行を成満して伝法灌頂を受け、真言宗阿闍梨位(あじゃりい)を得ました。成満したことで、真言宗の僧侶としての僧階を取得することができました。
私は会社員からの転身僧侶ですが、多くの衆生の死に関わってきたこと、また、亡くされた多くのご家族様のお気持ちに触れてきた経験を活かすことのできる僧侶です。

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