現代に息づく祈りの場 ~自宅マンションの小さなお寺~

自宅のマンションの一室を用いて小さなお寺を開くことを決意してから、仏事を承るための準備を進めてまいりました。
遅ればせながら、師僧にこの旨を相談いたしましたところ、特に問題はないとの温かいご助言をいただき、背中を押していただいたように感じました。さらに安心して取り組んでいくことができます。
お寺として、当然ながら相応の法具が必要です。必要な法具についてもご教示いただきました。現在の本尊周りの写真を見ていただいた結果、四度加行の際に用いる仏具、すなわち六器、金剛盤、三鈷杵、独鈷杵を備えれば十分とのことでした。早速一つ一つ揃え、準備が整ったところで、いよいよ本尊である不動明王像の開眼供養を執り行いました。
この不動明王像は江戸時代に作られたものであり、かつては多くの人々が祈りを捧げ、救いを求めたことでしょう。その祈りの歴史が、この現代に、私の小さな空間に受け継がれたことを思うと、身が引き締まる思いがいたします。
不動明王のご加護のもと、人々の心の拠り所となるよう、静かに誠実に仏事に向き合ってまいります。かつての時代と現代とをつなぐ橋として、祈りの灯が絶えることのないよう、日々精進してまいります。