本尊について
本尊 不動明王
東光院 一灯庵の本尊は、**不動明王**です。
不動明王は、怒りの形相で表されることが多く、初めて目にした方はその迫力に驚かれるかもしれません。
しかしその怒りは、人を裁く怒りではありません。
それは
迷いを断ち切るための慈悲
弱さを抱きしめるための強さ
揺らぐ心を支えるための不動の意志
を象徴しています。
炎は煩悩を焼き尽くす智慧。
剣は迷いを断つ決意。
縄は人を縛るためではなく、苦しみから引き上げるためのもの。
荒々しさの奥にあるのは、揺るぎない優しさです。
本尊とは、単なる「像」ではなく、
私たちが本来持っている強さを思い出させてくれる存在です。
真言宗の教え
東光院は、**真言宗**の教えに基づいています。
真言宗は、**弘法大師(空海)**によって日本に伝えられました。
その教えの中心にあるのは、「この身このままで仏の智慧に触れる」という道です。
特別な人だけが救われるのではなく、
今ここに生きている私たち一人ひとりが、
そのまま尊い存在であるという視点。
祈りや真言(マントラ)、印、瞑想などを通して、
自分の内側にある静かな光に気づいていく道でもあります。
難解に見えるかもしれませんが、要はとても素朴です。
・心を整えること
・行いを整えること
・今を丁寧に生きること
その積み重ねが、仏の道につながると説いています。
祈りとは
祈りとは、願望を押し付けることではありません。
祈りとは
心を整える時間
自分の奥と向き合う時間
見えないものに耳を澄ます時間
嵐を止めることはできなくても、
嵐の中で立ち方を整えることはできます。
祈りは、その「立ち方」を整える営みです。
特別な言葉がなくてもかまいません。
長い時間でなくてもかまいません。
手を合わせる。
深く呼吸する。
静かに座る。
その一瞬が、心の軸を取り戻すきっかけになります。